隣人たち 隣人がすばらしい人たちだ、というのは世の理想です。留守中には郵便物を取り込んでおいてくれるし、必要なら牛乳を一杯分けてくれます。親切だけれど詮索好きではなく、しゃべりすぎることもありません。お互いのペットの世話をし合うことさえ、あるかもしれません。 もちろん、この世は理想どおりにはいかないわけで、たいていの隣人は、私が思い描くような人たちではありません。私は歴史的な地区に住んでいるのですが、自分ではヒステリックな地区と呼んでいます。歴史的な地域と言えば、普通は、美しい大木や庭園、100年以上前に建てられた家が何軒かあったりします。住民はその地域に住んでいることを誇らしく思い、地域や古い住宅の特徴を保ちたいと思っています。そこで「ヒステリック」なことが生じます。誰かが地域の雰囲気を損ねていたり、ふさわしくない変化をもたらしたりしている、と思うと、ヒステリックになる人がいるのです。 私の地域では、市の許可を取らないと、通りから見える場所にはいかなるものも建てられないことになっています。そして、近隣の人たちは、そういった変更に異議を申し立てることができます。私たちの多くが「許可を求めず、許しを請う」作戦に出ます。建ててしまってから、うまくやりおおせることを願うのです。そのやり方で、私も目隠しフェンスを建てましたが、やってよかったと思っています。結局のところ、ロバート・フロストが書いたように、「良い垣根が良い隣人をつくる」のですから。 私は隣家の住人がとても気に入っています。彼は別の町に暮らしていて、めったに家に戻りません。でも、彼の家の隣に住む女性は、ヒステリックなタイプです。実際、彼の留守中に、裏口から彼の家に入ってしまいました。そして、その家が汚くて、中に猫が住んでいる、と私に話したのです。彼女は、彼のことを住民組織に通告すると言い立てました。でも、彼は誰にも迷惑をかけていないし、猫には十分な餌があるのですから、私に言わせれば、自分は自分、人は人、です。そして、自宅のドアに鍵をかけるのを忘れてはいけません。 今、人気の新しい携帯電話アプリに、「ネクストドア」というソーシャルメディア用のものがあります。登録すると、自分が暮らす地域や町の人たちのネットワークに参加できます。皆、いなくなったり保護したりした動物、仕事を探している何でも屋や庭師、おすすめの店などについてのメッセージを投稿しています。これはとても便利なのですが、同時に、近所の人たちが何をしているのかを詮索するのに、もってこいの方法でもあります。そこで対策です。偽名で登録すること!私は、家事や庭仕事を安く請け負ってくれる良い業者を見つけるのに、その手を使いました。そして、私の隣人たちが気付くことは絶対にないのです! たぶん、「ネクストドア」で理想の隣人を探せばいいのでしょうね。求む、静かで親切な隣人。ペットの世話をお互いにし合って、牛乳を分けてくれて、必要なときに一緒にいてくれる人。 SOURCE: ENGLISH JOURNAL (イングリッシュジャーナル) NEW WORDS: 隣人 (rinjin): neighbor 理想 (risou): ideal, ideals 郵便物 (yuubinbutsu): mail, postal items 分ける (wakeru): to share, to distribute 詮索 (sensaku): prying into お互い (otagai): mutual, each other 世話 (sewa): looking after 思い描く (omoiegaku): to imagine, to