こんまりさんのときめき片づけ 片づけを始めるときにいちばん大切なのは、理想の暮らしを思い描くこと。これはもう絶対に外せません。片づけたいと思いつつ腰が上がらない、片づけ始めてはみたもののなかなか進まず不安にからられるといった悩みをよく聞きますが、それは、自分の理想の暮らしが見えていないから。どんな部屋でどんなふうに過ごしたいか具体的に考えていくと、片づけの必要性を深く認識し、ワクワクしながら早く理想に近づこうと、片づけもどんどん進められるのです。   私が片づけレッスンで「あなたの理想の暮らしはどういうものですか?」と聞くと、答えにつまる方も多いのですが、要はそこでなにをしたいか、を考えればよいのです。たとえば「ゆっくりソファに座ってお茶を飲みたい」のなら、ソファに積んであるものはどけ、お気に入りのカップを用意する必要があります。「着替えに悩まず服をサッと選びたい」のであれば、シンプルなワードロープにし、クローゼットを整えなければいけません。なんとなく片づけたい、ではなく、目的をよりはっきりさせることで、片づけへの気合も変わってくるというものです。   「ホテルのような部屋にしたい」「おしゃれなカフェ風がいいな」といった憧れのイメージを理想に掲げてもOK。さらにもう一歩進んで、そこに近づくための具体的な方法を考えてみましょう。   部屋の広さや立派な家具はまねできなくても、色使いや小物の飾り方など、好きな空間をつくっている要素を細かく見ていくと、理想の一部がかなう気がしてきませんか?それをノートなどに書き出すのがとても有効でおすすめです。思いつくままにどんどん理想を書き、実現するための方法も考える。すると、自分がなにをしたらよいかが見えてきて、片づけへのモチベーションもぐっと上がってくるのです。   理想を思い描く手段でもうひとつ試してほしいのが、一日のタイムスケジュールで考えること。朝目覚めたら、まずなにをしたいですか?ストレッチしたいなら、床が片づいている必要があるし、愛犬とゆっくり散歩したいなら、リードなどの道具をすぐ出せるところに用意しておきたいですよね。   自分がどんなふうに暮らしていきたいかを見つめ直し、やりたいことが浮かべば、そのために部屋がどんな状態であってほしいかがわかります。それを、こと細かに書き出してみましょう。理想の時間を過ごすのに、片づけが必要なことがより明確になり、どこになにがあるとよいかまで想像できます。   私が二年前にアメリカに渡ったときは、海外で仕事をしたいという大きな思いがまずあって、生活に関してはあまり具体的に理想を描く時間がありませんでした。それでも、自然に囲まれてリラックスできる静かなところがいいな、日本食に困らない場所で子供にとって安全な住環境が欲しいな、という希望を書き出し、そのときめきを基準に家を探し、無事落ち着くことができました。   慣れない海外生活で子育ても仕事もして、という状況なので、ときには疲れて理想の暮らしからずれ、自分を見失いそうになることもあります。すると、知らぬ間に部屋も乱れがち。そんなときも、私は書き出すことを習慣にしています。今の自分の状態、寝不足だとか、仕事がなかなか終わらず焦っているとか、全部書く。書いたものを客観的に見ることで気持ちがリセットでき、自分を立て直そう、乱れたところを片づけようという気にもなれるのです。   SOURCE: ESSE (エッセ) NEW WORDS: 理想 (risou): ideal, ideals 暮らし (kurashi): living, livelihood 思い描く (omoiegaku): to imagine, to picture 外す (hazusu): to miss (a target) 悩み (nayami): trouble, worry 具体的 (gutaiteki): definite, specific 認識 (ninshiki): awareness, understanding 積む